サークルライヴについて思うこと

ライヴの煽りが嫌いって話していい?

 だめ? 俺はする。

 ライヴの煽りが嫌いだ。お前らもっとこいよ!! 盛り上がっていこうぜ! 歌え! 一緒になろうよ。クソくらえだ。反吐が出る。言い過ぎた。

 何が嫌なのか、そういう話をお上品に書いていこうと思う。ここで言うライヴってのは高校生の部活や大学のサークルの話。一応高専の二年と大学の一年ちょっと学生バンドマンをやって僕の思うことを書きたい。プロのアーティストの話はあんまりしないと思うけど、嫌な気持ちにさせてしまうかもしれないという忠告はしておく。

 あと、この記事は特定の誰かを誹謗中傷する目的で書いたものではないと言うことも明言しておく。大前提として音楽は自由であるべきだと思っているし、ライヴでどんなパフォーマンスをしようが構わない。だから、あ、これ俺のことかも……などと思っても傷付く必要は全くないのだ。他人は他人、自分は自分と言うのが僕の考え方だし、このブログの趣旨だ。あくまでも僕自身はライヴの煽りが苦手と言うだけなのだ。

 ライヴがゲシュタルト崩壊を起こしてきた。

 

ライヴはオナニーです

 復唱してください。ライヴはオナニーです。自慰行為です。所詮大学生のやってるコピーバンドなんて自分等が楽しければ良いだけの遊びなんです。そこに感動やストーリーなんてない。全くないとは言わないけど、基本的にはない。だって別にそれで生きてる訳じゃないから。生活の軸が別にあって趣味としてやってる人が大半だと思う。そんなものに人の心を動かす力なんて基本的にはないと思って良い。上品ってなんだ。

 でも別にそれでよくないですか? 今日のライヴ、ちょっとミスったけど楽しかったなー。あの曲やっぱいいよな。次はこう言うのやろうや。俺らやっぱかっけぇよな。それで良くないですか?

 楽しむためにやってるライヴでなんでお説教聞かないといけないんです? 別に僕らは誰かのMCを聞きにきたわけじゃなくて、各々が楽しいライヴをかっこいいライヴをやって、他のバンドみるためにライブハウスに行ってる。少なくとも僕はそう。

 

なんでお説教MCをする人がいるのか

 じゃあなんで、そういうMCをする人がいるのか。考え方の違い、熱意の違いって言うのももちろんあると思う。けど、根本的にはそうじゃなくて、それがかっこいいと思ってしまうからだろう。

 経験ありませんか。ワンマンライブやフェスで大好きなバンドが熱いMCをやって、たまにはギャグなんかを言ったりして、うわかっこいいな!って思って楽しい気持ちで帰路につく。

 でもそれって、僕らが好きなアーティストをみて、尊敬してる人が魂を削って作った曲をする前振りでしかなくて、伝えたいことがあって作った曲を解説の意味も込めて、こういう曲なんだぜって言うから初めて意味の出てくるものだと思うんですよね。

 別にサークルの後輩や同期はあなたのことを(アーティストとして)尊敬してるわけではないし、別にその曲もあなたが作った訳じゃない。それに共感しろって言われても無理な話じゃないですか。大体まずメンバー全員がこの曲はこういう曲だからこういうことを伝えるためにやるんだって思ってる訳でもないのに、表面だけをなぞったMCで何かが伝わるわけがない。

 

ニゾン至上主義

 UNISON SQUARE GARDEN というバンドがいる。彼らの魅力は語りだしたらきりがないので、今度そういう記事を書くとして、いま話題にあげたいのは彼らのライヴスタンスである。彼らは「僕らは勝手に楽しいロックバンドをやるから、君たちも好き勝手楽しんでいけばいいよ」という最高なスタンスをとっている。絶対に煽りはしない、いかに曲間をかっこよく繋ぐかをみせ、MCも最小限に抑える。それでもお客さん全員が楽しんで笑顔で帰る。そんなライヴだ。

 もちろん全面的に正しいとは言わない。僕が好きなラウドやスクリーモ界隈においては煽りは文化のようなものだし、ユニゾンが煽りなしでも成り立つのは彼らが確かな技術によって裏打ちされた最高にかっこいいロックバンドだからだ。

 でもちょっとはそう言ったことを意識してみても良いんじゃないかと思う。誰かに強制されたヘドバンほど見てて寂しいものもない。

 

結論

 何が言いたいかって言うと、音楽ってもっと自由に楽しんで良いんじゃないってこと。ヘドバン、モッシュ、サビで手をあげる一体感。そういうのも良いかもしれないけど、自分のタイミングで自分が昂ったときに好きなように体を動かすのが一番気持ちいいと思うのだ。周りが静まり返ってるなかで自分だけ手をあげてもなにも恥ずかしいことはない、君は一人だ。

 もちろん文化として煽りがあるのはわかる。僕もたまにコール・アンド・レスポンスやったり、飛べっていったりする。それは認める。でもそういうのってパフォーマンスの一種でやってるので、乗ってくれなくてもなんとも思わないし、好きに楽しめればそれが一番良いと思う。この曲は歌いやすかったり動きやすかったりするから、ここでこうすればもっと楽しめるかもよ? くらいの楽しみ方の提示の一つのつもりだ。それを強制されたり座ってみてる人を無理矢理たたせたりするのはなんだか違うなと思ってみている。プロだとまた変わってくるのかもしれないけど。

 ただ、煽った以上は自分が見てるときもちゃんとみてあげてよって思うな。だって嫌でしょう。自分がやってるときは盛り上がれっていうくせに終わったあと座ってスマホ触ってるやつ。

 でも結局好きにやれば良いと思う。音楽って自由だしサークルライヴは自慰行為なので。